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2008年11月14日(金)更新

浅草「尾張屋」で天抜き?

子供の頃から祖母に連れられて通った馴染みの蕎麦屋が、こちら浅草雷門通りに
2軒ある老舗の「尾張屋」。

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昔、よく隣の席では、焼き海苔にそば味噌で燗酒を一杯やっている粋なオッちゃんの姿を見ていて、
いつかは自分もあ~やってみたいなぁと思っていました。

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それが今では、堂々と大人の世界を堪能できて、幸せ~な気分。

もう一品忘れてならないのが、こちらの通称「天抜き」。

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「天抜き」とは、天ぷらそばの蕎麦抜きのことで、主に東京の蕎麦屋で使われる江戸っ子言葉の一種。

「天抜き」は転じて、「肝心なものが無いもの」の意味でも使われているそうですよ。

天抜きが注文される背景としては以下のような事情が挙げらているようです。

・蕎麦屋で酒(日本酒)のつまみに天麩羅蕎麦を頼むと、飲んでいるうちに蕎麦がのびてしまうため、打ち立ての旨い蕎麦を味わえず、「これでは店のあるじに失礼である」という客としての心使い 。

・「酒を飲んでいる時には腹にたまるものは食べたくない」という酒飲みの心理 。

・「蕎麦は汁にたっぷりつけて食べるものではない」という江戸っ子の気風 。

そんな訳で、仕上げは「もりそば」と思いましたが、こちらの「かしわせいろそば」を注文。

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ちなみに「かしわせいろ」は、「鳥せいろ」のこと。

「かしわ」とは本来褐色の羽色の日本在来種のニワトリだが、それが鶏肉一般の名称に用いられるようになったそうです。

あ~!日本人に生まれてよかった~!と実感できる、コケッコ~なひとときでした。